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2012年07月24日

ユーロ 1.2ドルが分水嶺

ユーロの対ドルレートが、昨日一時1.2ドル台まで下がりました。

この水準は、長期的にみてとても重要です。
ユーロ対円の95円はあまり気にしなくてもいいですが、
1.2ドル割れのストップロスによるユーロ売りは、
かなりのインパクトを与えるでしょう。

ただし、それを追いかけてのユーロ売りは、
短期トレードと決めて行う方が無難です。

ここからは各国当局が本気になって、ユーロだけでなく
マーケットの鎮静化に動き出す可能性が高く、
アマチュア投資家がむやみやたらに
手を出す相場ではないと心得て下さい。

(2012/7/24 記)
posted by Globe at 10:49 | 為替相場推移 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月01日

2007年 為替市場の見通し

2007/01/01

 あけましておめでとうございます。

 年末の一週間、為替市場は波乱なくそれまでのトレンドを追う形で取引を終えました。ドル/円は12月に入ってから、ディープインパクト並みのラストスパートで年初の水準を抜き去りました。またユーロ/円も最高値更新の157円台、ユーロ/ドルも1.32ドル台を回復と、1年間の3通貨の関係そのままの幕切れとなりました。

1.金利の年だった2006年

 2006年の最初に1年間の注目イベントとしたのは

  ■バーナンキ新FRB議長の就任
  ■日銀のゼロ金利解除
  ■小泉首相退陣
  ■米国中間選挙

でした。最初の2つは日米金利に関するものです。2005年半ば以来の金利相場が続く限りドル/円は勝負がついている、つまり「金利差は拡大はしても縮小はしない」という予想はほぼその通りになりました。

 しかしその一方で、「2006年中には金利相場が終了し、違うテーマが現れるだろう」という予想は見事に外れ、1年を通じて金利が為替相場を支配しました。円相場は中間選挙の年に荒れるというのが、実は過去20年間ほどのパターンになっていました。しかし昨年はこのパターンが空振りし、金利要因が終始ドル優位に働く中でドル/円は年間の変動幅が10.91円という史上最小の値動きに止まりました。一方、ユーロ/ドルでは米国が利上げを停止する一方でユーロは利上げ局面に入りました。さらに超低金利の円を調達通貨にしたキャリー・トレードがドル、ユーロを含む多くの外貨に向かった結果、ユーロにとって金利要因は対円でも大きな追い風になりました。

(2007年の見通しを読む)
posted by Globe at 21:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 為替相場推移 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月18日

(番外)本人も知らなかった「為替王」との対戦

2月20日に発売された東洋経済『ブログキャスター』に寄稿させて頂きました.
今年前半程度を見渡して,というご依頼だけをうかがっていましたが,発売さ
れた雑誌を見てびっくり.2ページ見開きの左側にあの「為替王」さんの円安
予想,そして右側に,円高予想ではありませんが年後半には円安は進みにくい
という私のコメントが,対戦形式になっていました.
以下は,私の送った原稿のままです.掲載されたものとは若干異なります.


          ********************************

昨年の円相場は、年初の100円割れ寸前から121円台に達する大幅なドル高円安
となり、2002年以来の円高傾向が止まりましたが、年初は一転して円高で始まり、
「円安」一色だった相場見通しも怪しくなってきました。

こうした日々の相場の動きに翻弄されないために先を見渡してみると、昨年後半
を支配した為替の「金利選好」はどうなるのか、増加を続ける米国の経常赤字の
影響、そして経常赤字の原因であると同時にそのファイナンスも担う中国と人民
元の動向などが市場環境の注目点となります。一方イベントとしては、「バーナ
ンキのFRB」のスタートと、11月に実施される米国の中間選挙が大きなものです。
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posted by Globe at 20:15 | TrackBack(3) | 為替相場推移 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月01日

米経常赤字拡大と中間選挙

2006年にはいくつか大きなイベントが予定されています.例えば

(1)バーナンキ新FRB議長の就任(2月)
(2)日銀の量的ゼロ金利解除の可能性(年央以降?)
(3)小泉首相退陣(9月)
(4)米国中間選挙(11月)

といったことですが,中でも中間選挙に向けた動きは長期的なインパクトを持つ
可能性があるため要注意です.そしてその兆候はすでに現れています.

ブッシュ米大統領の「対イラク開戦の根拠とした情報に誤りがあった」という発
言は,今年の中間選挙での共和党の勝利と,2年後の大統領選挙で共和党候補者
勝たせる環境を用意するという狙いがあります.この問題に対する国民の疑問を
残したまま選挙戦に入ると,争点にされた場合に共和党にとってマイナスとなり
やすいため,自分の再選のないブッシュが捨て身の協力を始めたということです.

共和党が選挙モード入りする中で,チェイニー副大統領は「ブッシュ大統領の任
期切れまでに経常赤字を半減させる」と発言しました.いわば現政権の公約です
から2度の選挙で共和党を縛るものです.貿易赤字の相手国である中国と日本に
対する「内需拡大、公正な為替レート」という要求が,自助努力にも増して国民
へのアピールに利用されるでしょう.今年は経常収支、貿易収支の動向が再び脚
光を浴びる年になりそうです。
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posted by Globe at 02:40 | TrackBack(2) | 為替相場推移 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月11日

2005年のまとめ

2005年の為替相場 総括(2005/12/11記)
1.相場のテーマが米国の「双子の赤字」から「金利」に転換
 FOMCのたびの米国の金融引き締めが市場の前提となり,日欧との金利差拡
 大傾向が鮮明になるとともにドルの上昇が加速.米経常赤字は増え続けまし
 たが,市場はあまり関心を示しませんでした.

2.人民元切上げ
 元の対米ドルペッグ制が形の上では廃止.しかし中国当局は依然として介入を
 続けており,元は自由な変動をしていません.このため米国の対中赤字改善は
 まないために,来年は経常赤字が再び相場のテーマになる可能性があります.

3.原油・金価格の上昇
 WTI先物は1バレル=70ドル,金は1トロイオンス=500ドル乗せとなりまし
 た.ハリケーン被害で米国の精製能力のネックが認識され,原油価格の落ち着
 きどころが変わったと見られています.金価格のには原油価格上昇で潤ったオ
 イルマネーの影響も大きく,年後半にドルとの逆相関がくずれました.

4.ユーロ
 再びドルの影に隠れました.米国との景気・金利格差もさることながら,フラ
 ンスのEU憲法批准失敗により,米国に対峙する一枚岩の欧州の形成の難しさが
 再認識され,その後はほぼ一本調子で下落しました.

5.円
 年後半になって,景気回復・株高・海外資金流入の中で円安が進むという展開
 となりました.市場の目が金利に集中する中で,ゼロ金利の円が売られたとも
 言えますが,いびつな状況でエネルギーが蓄積されている可能性があります.
(もっと詳しく読む) 
posted by Globe at 10:57 | 為替相場推移 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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