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ポルトガル首相の辞任で,ユーロが再び不安にさらされています.
ソクラテス前首相の少数政権は,これまでの財政削減に加え,
さらに緊縮財政策を議会に提出していました.
これが可決されるのを前提に,欧州連合(EU)首脳会議は
総額800億ユーロの欧州安定化メカニズム(ESM)の
枠組みについて合意することになっていました.
しかし,23日にポルトガル議会は野党の反対多数でこれを
否決し,首相は辞任に追い込まれました.
ESMは,25日に一応合意を取り付けましたが,ポルトガルは
EUや国際通貨基金(IMF)による救済が避けられない
情勢となり,週明けにも救済は発動される可能性があります.
これを受けてポルトガル国債は格付け会社から格下げを受け,
市場の売り圧力で利回りは急上昇しました.
しかし23日の為替市場で,ユーロは急落というほど
売られることはありませんでした.
これは,欧州中央銀行(ECB)の利上げが来月にもある
という観測が原因と言われていますが,ポルトガルは
いずれ救済を受けざるを得ないということが,以前から
市場に織り込まれていたという点もあるでしょう.
一連の債務危機の発端となったギリシャ危機以来,今回の
ポルトガルまでの過程は,いわば想定内であり,今後
ギリシャ,アイルランド,ポルトガルの3国の合計以上の
経済規模を持つスペインに危機がおよぶ事だけは,EUと
して避けたいというのがホンネだと思います.
そのために,ESMも急いでまとめようとしています.
ユーロはこれからが正念場で,乱高下は長丁場になると
覚悟の上で,慌ててロスカットなどせず,
Buy on dips, sell on rally
で臨むことが大切だと思います.
こういう局面で,大勝ちを目論んだら大ケガをします.
こういう時こそ,冷静に,着実に続けることです.
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