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2011年03月27日

ポルトガル政権崩壊とユーロ

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ポルトガル首相の辞任で,ユーロが再び不安にさらされています

ソクラテス前首相の少数政権は,これまでの財政削減に加え,
さらに緊縮財政策を議会に提出していました.

これが可決されるのを前提に,欧州連合(EU)首脳会議は
総額800億ユーロの欧州安定化メカニズム(ESM)の
枠組みについて合意することになっていました.

しかし,23日にポルトガル議会は野党の反対多数でこれを
否決し,首相は辞任に追い込まれました.

ESMは,25日に一応合意を取り付けましたが,ポルトガルは
EUや国際通貨基金(IMF)による救済が避けられない
情勢となり,週明けにも救済は発動される可能性があります.

これを受けてポルトガル国債は格付け会社から格下げを受け,
市場の売り圧力で利回りは急上昇しました.

しかし23日の為替市場で,ユーロは急落というほど
売られることはありませんでした.

これは,欧州中央銀行(ECB)の利上げが来月にもある
という観測が原因と言われていますが,ポルトガルは
いずれ救済を受けざるを得ないということが,以前から
市場に織り込まれていたという点もあるでしょう.

一連の債務危機の発端となったギリシャ危機以来,今回の
ポルトガルまでの過程は,いわば想定内であり,今後
ギリシャ,アイルランド,ポルトガルの3国の合計以上の
経済規模を持つスペインに危機がおよぶ事だけは,EUと
して避けたいというのがホンネだと思います.
そのために,ESMも急いでまとめようとしています.

ユーロはこれからが正念場で,乱高下は長丁場になると
覚悟の上で,慌ててロスカットなどせず,
 Buy on dips, sell on rally
で臨むことが大切だと思います.

こういう局面で,大勝ちを目論んだら大ケガをします.
こういう時こそ,冷静に,着実に続けることです.

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posted by Globe at 18:26 | 為替相場の通貨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月13日

ユーロ危機

「ユーロ危機」を変にあおる雑誌が多いです.

「ユーロ崩壊」
これは毎日新聞社の「エコノミスト」の大見出しもそうでした.
(かなり前でしたが)

「崩壊」説の中でももっともらしい理屈が,
「財政危機国への支援に国民が反対するので,ドイツがユーロを脱退する」
というもの.

もしそうなったら...

まず,今ユーロ安でドイツの景気は好調ですが,脱退によって再出現した
ドイツマルクはヨーロッパ最強の通貨になり,今享受している輸出産業の
メリットがなくなるどころか,深刻な輸出不況に陥ります.

もう1つ,現在ユーロ圏内の15カ国と統一通貨で行っている取引が,
脱退すれば全て為替を伴わなければできなくなります.
この取引コストの負担は計り知れません.
通貨高よりも国全体への影響は大きいかもしれません.

今回のユーロ危機は,「1つの金融政策,個別の財政政策」によるひずみが表面化したものです.

これを「だからやっぱりだめなんだ」と考えるのが「崩壊」の発想です.
しかし,今回のギリシャ支援は,個別国の財政にEUが関与したということです.

つまり,欧州が「経済・通貨統合」のさらに先にある目標としている
「政治統合」に向かって,具体的な一歩を踏み出したことを意味します.

「崩壊」とは全く反対の方向へのベクトルが働いたと考えるべきでしょう.

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posted by Globe at 06:11 | 為替相場の通貨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月16日

アイスランド危機とは何か

「アイスランドクローナ」という聞きなれない通貨の下落が話題になりました.
その重要な背景とされているのが,円キャリートレードの解消です.インフレ
抑制のためのキャリートレードによる資金流入を呼び,その結果発生した不動
産発生した不動産バブルが崩壊した点で,97年のアジア通貨危機にもなぞらえ
られ,またニュージーランドやハンガリーといった高金利通貨が軒並み下落し
ていることから国際通貨危機の再来を危ぶむ声もあります.

97年のアジア通貨危機を招いた背景として重要だったのは,
 多くの国が固定的な為替相場制度を採用していた
 経常収支が赤字基調で、巨額の外貨建て債務を抱えていた
 国内の旺盛な需要が海外からの短期資金によってまかなわれていた
ということです.今回の「アイスランド危機」の性格を知るために,このアジ
ア通貨危機のケースと比較してみます.


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posted by Globe at 00:10 | TrackBack(1) | 為替相場の通貨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月21日

人民元の切上げ

2005年夏,元「切上げ」が世界を驚かせました.中国人民銀行の公告では,

 1.対米ドルでの固定相場制を止め,より柔軟な為替相場制度に改善.
 2.為替市場の引け後,銀行間外国為替市場での米ドルなどの対人民元
   レートの終値を発表し,これを翌営業日の売買の中間レートとする.
 3.7月21日午後7時(日本時間8時)に1ドル=8.11元にレートを調整.
 4.現段階では毎日の米ドル対元のレートは仲値の上下0.3%の幅の中で
   変動させ,ドル以外の通貨の対元レートは,その通貨の仲値の上下
   一定幅の中で変動させる。

しかしこの公告は上の4つの項目に続く最後のパラグラフに注目する必要
があります.そこには.
「中国人民銀行は...通貨バスケット制の為替レートの変動を参考にして,
人民元の為替レートを管理,調整し,人民元の為替レートの正常な変動を
維持し...」
と書かれています。

つまり中国は今後も為替レートを管理すると正式に宣言しています.今後
も市場介入を続けるということで,その水準が当面2%程度元高になっただ
けです.「毎日0.3%上昇したら」というのは現実性のない話ですね。
(もっと詳しく読む)
posted by Globe at 00:57 | TrackBack(0) | 為替相場の通貨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月08日

さらに人民元

元について,2004年春の時点でQ&A形式でまとめたものが,ここにあります.
今でも十分掲載に堪える内容ですので,ぜひご覧下さい.

(Q1)元は固定相場制というのは本当ですか?
(Q2)なぜ元はドルに連動しているのですか?
(Q3)元切り上げ論の背景は何ですか?
(Q4)中国当局はどう考えているのですか?
(Q5)インフレ以外にも、ドルペッグをやめる動機はありますか?
(Q6)元切り上げは中国経済を失速させてしまいますか?
(Q7)元切り上げの円への影響は?
(内容を読む)
posted by Globe at 20:14 | TrackBack(0) | 為替相場の通貨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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