2007年08月19日

米公定歩合引き下げ(07.08.17)

米国のサブプライム住宅ローン問題への不安から世界的な
株安の連鎖が起こったことを受け,米FRBは17日に公定歩合
を0.5%引き下げて5.75%とすることを発表しました.

この時の声明に「必要に応じて行動する用意がある」と
されていたため,FF(フェデラルファンド)金利の下げが
近いという見方も強まりました.

しかし今回の公定歩合の引き下げは政策変更ではなく,
あくまで市場の信用ひっ迫の緊急回避策ととらえるべきもの
です.



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2007年08月11日

「リスク許容度」「リスク回避傾向」について

2007/8/11

ずいぶん間が空いてしまいました.
更新頻度を上げられる状況にはありませんので,ぼつぼつ書いて
行くことにします.

為替に限らず金融市場全体の話題が「サブプライム」一色です.
サブプライムローン問題という「信用リスク」の問題が,株式だけ
でなく為替市場も激動させています.為替市場で円キャリートレー
ドが花盛りになってから,
「リスク許容度が増したために円キャリートレードを進めた」
「リスク回避傾向が高まったためキャリートレードを縮小」
といったフレーズを記事などで頻繁に見るようになりましたが,この
「リスク許容度の高まり」というのは具体的にどういうことで,どこ
に表れるかを一度確認しておきましょう.

まず,リスクとは「不確実性」,つまり「変動可能性の度合い」と
いうことが出発点になります.値上がりも値下がりもリスクです.
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2007年05月13日

為替予測と安定した金融政策

2007/5/13

120円台前半という水準は,私がウェブで為替記事を書き
始めた2002年10月下旬とほぼ同じです.ここまでの軌跡を
少し振り返ってみましょう.

ドル/円はその後円高局面入りし,2003年後半からの急激
な円高で2004年3月に104円台まで下落しました.この時
日本の当局は強烈な円売り介入(例えば2004年は1〜3月
だけで14.8兆円)で防戦しました.これがG7などで批判を
招いたこともあって介入を停止すると,同年10月以降円
高が再開し,2005年1月には102円台と100円割れ寸前に迫
りました.

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2007年02月18日

米欧の「円安」認識はどれほど違うのか?

2007/2/18


 2月9日・10日にエッセンで行われたG7の後,ドル/円が122円台,ユーロ/円が159円寸前まで円安となったものの,円売りはいったん落ち着いています.日本の10-12月GDP発表あたりを境に円はほとんど全ての通貨に対して上昇に向かい,16日の海外では118円台を付けました.

 前回も触れた通り,バーナンキ証言を境にドルは下落基調となっていますが,「思ったよりタカ派的でなかった」というドル売りは,多分にポジション調整の口実のようです.証言には景気への自信とインフレに対する警戒感が表れており,素直に読んだ上で米国経済の順調さを考える限り,このドル売りには早晩見直しがありそうです.

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2006年12月17日

「米利下げ」予測はなぜ間違っているか

2006/12/17

 かなり間が空いてしまいましたが、しばらく下げていたドルが回復、円は利上げ期待が急速にしぼんで下落、ユーロは最近対ドルでやや弱いものの依然として底堅い、というのがこのところの要約でしょうか。中心は相変わらずドルと円の金利でした。今回はドル金利の話が中心になります。

 1週間前に遡りますが、8日(金)に発表された米国の雇用統計で、非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったあたりから変わり始めた流れが、先週にはさらに進みました。
 
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2006年05月28日

為替オーバーレイ

2006/5/28

「為替オーバーレイ」という言葉を聞いたことがありますか?
これから時々この話を書いて行きます(どうして「時々」かは最後を
ごらんください).今回は世間話から始めるので,具体論までは行き
ません.悪しからず.

以前「一斉にドルから逃げ出す状況かどうかよく考えて」と書きましが
が(5月14日)、最近の市場コメントの好みのキーワードは
 「リスク回避」
だそうです。何だか他人事のような言い方ですが、「少し前はドルを
持つのがリスクだと言ってなかった?」というのが正直な気持ちです。

ともかく、ドル/円が109円割れから112円台まで回復した局面で
「回避された」リスクとは、インド株式市場の急落に代表されるエマー
ジング市場への投資で、 これが「利上げ打ち止め時期が不透明になった
こともあって」とりあえずドルに回帰した、という説明を、主にドル売
りで失敗した人たちが作っただけのように思います。


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2005年11月09日

通貨オプション (4) オプションのタイプとATM

オプションにはイン・ザ・マネー(ITM),アウト・オブ・ザ・マネー(OTM),
アット・ザ・マネー(ATM)という区別がありますが,実はそれぞれに2つの
種類があります.ATMであれば,アット・ザ・マネー・スポット(ATMS)と,
アット・ザ・マネー・フォワード(ATMF)という区別です.

オプションの行使価格を実勢のスポットレート(取引の2営業日後に受け渡す取
引で,一般に言う為替相場はこの取引でのレート)と同じ水準にするのがATMS,
行使価格を期日の先渡し(フォワード)レートにするのがATMFです.

実はこの2つは,ヨーロピアンとアメリカンというオプションの2つのタイプと
関係があります.詳しくは別ページをお読みいただくことにして,ここではまと
めだけ示しておくと,次のようになります.

ヨーロピアンのATM水準は、ATMF.(コール,プットとも)
アメリカンのATM水準は,2つの通貨の金利水準で決まります.
 金利が高い方の通貨:コールでは ATMS、プットでは ATMF
 金利が低い方の通貨:プットでは ATMS,コールでは ATMF
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通貨オプション (3) デルタ

オプションが行使される可能性を「デルタ」という指標で表します.これは例え
ば為替レートが1円動いた時にオプションの価格がいくら(何銭)動くかを示す
数字,言い換えると為替レートの変動に対するオプション価格の変化率です.

為替レートが1円動いた時にオプションの価格が50銭変わると,デルタが「50」
であるといいます.オプションが行使される可能性が50%ということです.では
行使期間1か月,行使価格200円のドルコールオプション(=ドルを買う権利)を
今締結した場合,これが期日に行使される可能性は限りなくゼロに近いです.こ
れをデルタが「0」と言います.実勢レートが1円動いてもオプションの価格が
変化しないということです.逆に200円のドルプットの行使可能性はほぼ100%
ですから,デルタは「100」です.これは,レートが1円動けばオプションの価格
も1円動くということです.

このようにオプションのデルタは0から100の間で変化します.デルタ50,つま
り行使の可能性が50%(50:50)というのは,行使価格が実勢レートと同じ水準
の場合で,これを「アット・ザ・マネー(At The Money=ATM)」と呼びます.
それより行使の可能性が低い場合が「アウト・オブ・ザ・マネー(Out of The
Money=OTM)」,高い場合が「イン・ザ・マネー(In The Money=ITM)」
です.つまり,期日に行使すると利益が出る場合が「ITM」、損失が出る場合
が「OTM」,損益ゼロの場合が「ATM」ということになります.
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通貨オプション (2) 基本用語

まず、オプションには買い手と売り手がいます.基本は権利と義務です.
 買い手はオプション料を払い,都合がよければ予約を実行する権利を持つ.
 売り手はオプション料を受け取り,買い手の要求で予約を実行する義務を負う.

次に,買い手の権利には2通りあります.
 プットオプション=ある通貨を売ることができる権利
 コールオプション=ある通貨を買うことができる権利
そして為替の場合にには1つの取引が2つの通貨で成り立つので,一方の通貨の
プットはもう一方の通貨のコールでもあります.

オプション契約が成立してから実行するまでの期間を,オプションの行使期間と
呼びます.オプションには2つのタイプがあり,「ヨーロピアンタイプ」では買
い手が行使するかしないかを選択できるのは行使期間の最終日だけです.これに
対し「アメリカンタイプ」は行使期間内ならいつでも行使可能です.つまり
 ヨーロピアンの行使期間=行使するまでの期間
 アメリカンの行使期間=行使できる期間
です.他の条件が同じであれば.オプション料はアメリカンの方が高くなります.
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通貨オプション (1)

例えばある企業が1億円を3ヶ月間ドル預金で運用するとします.今ドルを買う
レートより,預金の満期にドルが下がっていたら損をします.このリスクを避
けるためにドルの売り予約をすると,ドルが下がればいいですが,反対に10円
も上がっていまうと,「どうしてあんな円高の時に売ったんだ!」ということ
になりかねません.

そこで,「円高で損をするのはいやだが,円安になった時の利益を放棄せずに
済む方法はないか」という、虫のいいニーズに応えるのがオプション取引です.

つまりドル売りなら,「110円でドルの売り予約をする.実勢レートがそれよ
り安ければ予約を実行するが,高かったら実勢で売った方が有利なので予約を
放棄することができる」というものです.「選択権付き為替予約」と呼びます.
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